ウリアナ・アパティナ

創作提案

私は滞在期間中常に進化し続けるsite-specificなインスタレーションを作成したい。特に南小国町は魅力的で杉、そば、温泉、などのイマジネーションが浮かび素晴らしい題材になりそうである。

また、私はお風呂で思いついて作品を作ることがよくあるので南小国町に行きたいと思う。そして私のインスタレーションに地元アーティストのパーフォーマンスも加えたいと思う。Shadow theaterを行う。

帰国後計画

Chisenhale Project Spaceで展覧会を開催し、AANews 雑誌に投稿する。
私が出版する本に加えモスクワ、シベリア、サンペテルブルグなどでも発表して行きたい。
また、ブログ、Facebook, にも滞在中から掲載していく。

Artist in ASO 2014 での活動紹介

  極寒の地シベリアから来日されたアーティストだと思いきや、ロンドン在住で都会的なインスタレーションを手がけていました。初対面の印象も瞳の奥から真理を射るようなパッションを感じたのは、私だけでは無いでしょう。そんな彼女が南小国の山深い民家に滞在しサイトスペシフィックな作品を設置しました。滞在する民家の裏で竹やぶに覆われた山の斜面に、その設置物はあります。あたかも小動物が自らの棲家をコツコツと建設する行為にも似て、動物の本能と同様の野生的感性を秘めた作家だと思いました。作品の朱色は日本の自然の風景に映え、神社の鳥居などから直感したとのこと。なるべくオーガニックな素材・技術でと建てられた作品で、涼し気な渓流の音が止まること無く聞こえます。その場所は、民家の私有地の一角でありながら彼女にとってのサンクチュアリ(聖域)だったのでしょう。実際にその作品に踏み込んでみると作家の息遣いが聞こえるほど、空間が語るのです。

 もう一つの青い作品。それは全身タイツで覆われた彼女が行為したパフォーマンスの空間です。小国杉の小さな木の破片の山と戯れる様は、世界内存在としての人間のアーキタイプを想起させました。その杉に、故郷シベリアに生えるcedar(杉)の記憶の原風景を体感していたのかもしれません。

 この2つの作品に共通のテーマは「自然と人間」、自然に生かされていく人間というものではないでしょうか。

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